本日の担当は、川本正秀です。
世の中に失敗しない人はいるのでしょうか?
最近は、必要以上に子どもを「大切」にする家庭が多いように感じます。
永い人生の間には、どんな人も必ず失敗したり、転んだり、挫折したりします。
「失敗しないでほしい」と願う保護者は、失敗しない方法を懸命に考え、先回りして、危機を回避しようとします。
しかし、考えてみれば、この保護者は少し間違っているのでは、と感じます。
なぜなら、まったく「失敗しない人生」など、見たことも、聞いたこともないからです。
もちろん、自慢じゃないですが、私も数多くの失敗を重ねてきました。
子どもには、どうしたら失敗しないかよりも、どう立ち直るかを覚えるほうが大切だと思います。
そのためには実際に、失敗や、挫折を体験するしかないでしょう。
そこから、何度でも自分で立ち上がり、自分らしい立ち上がり方を覚えるのです。
自分は立ち直れるという自信がつけば、失敗を極度に怖がることもないはずです。
当然、たくさん失敗した人の方が、上手に立ち上がれます。
失敗しないように生きてくると、いざ失敗したときになかなか立ち直れなかったりもします。
場合によっては、その後の生きる気力に影響するかもしれません。
パリ・オリンピックのスケートボード(ストリート)で男女とも金メダルを取りました。
遊びのような種目だなあ、自分にもかんたんにできるかも、という感想をもつかもしれません。
しかし、自分だけの新しいワザに挑戦するために、何度も何度も失敗を繰り返し、年間に4回も骨折したメダリストもいるそうです。
彼らの足を観ると、たくさんの傷跡が勲章のように、そのたくましさを物語っています。
そういう「立ち直りの名人」だからこそ、あの場でも最後まであきらめずに結果を残せるのでしょう。
もちろん、好きなこと、心から楽しめることを見つけられれば、それだけでも幸せです。
それに加えて、彼らの人生を支えているのは、「立ち直る力」という自信なのではないでしょうか。
保護者の心配しすぎが、子どもの将来にマイナスにならないといいなあ、と思います。
失敗しても挑戦し続けて、いつか成功すればいい、という考えもありますね。
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